早いもので、ビジネス日本語研究会も第5回を終えました。驚くことに今回も当日無断で欠席なさる方はいらっしゃらず、出席率がほぼ100パーセントと高いものとなりました。
今回は、「SWOT分析を使った授業実践を考える」というテーマで、ワークショップを行いました。SWOT分析は、ご存じの方も多いかと思いますが、MBAやマーケティングでよく用いられている手法で、商品開発や企業戦略を立案する際に使われています。企画及びワークショップのファシリテーターは、品田潤子さん、金孝卿さん、近藤の3名が務めました。
研究会は、①SWOT分析を選んだ理由と説明、②SWOT分析の体験と振り返り、③SWOT分析を使った授業デザインの紹介という流れで進みました。SWOT分析の体験では、トヨタ自動車に関するSWOT分析をしていただきました。その事前課題として、SWOT分析についての理解(http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/swot.html)とトヨタ自動車に関する情報収集の2つをお願いしていました。
今回のワークショップには、次のようなねらいがありました。一つ目は、ビジネスパーソンの業務を経験すること、二つ目は、その業務で求められる能力を理解すること、三つ目は、これまでの「日本語の授業」に別の視点を加えること。
参加者の方からは、次のような感想をいただきました。「①実際にSWOT分析をしたあとで、②フィードバックを分析者から受け、③教材を見るというステップがとても有機的につながっていて理解を深めることができました」(注、紹介した教材とは、『ビジネスコミュニケーションのための日本語』近藤・品田・金・内海 2011)。「SWOT分析は初めてやりましたが、日本人の私がやっても難しかったです。が、問題点を発見したり解決したりする力を養えると思いますし、その過程で日本語を駆使するので、いい方法だと思いました。」「ビジネスで通用する日本語力をつけるにはこれぐらいの難易度が高いものが必要だと思いました」など多くのご意見や感想がありました。
参加者の方々からSWOT分析を取り入れた授業の結果や様子をいつかお聞きしたいと思っています。
次回は、2月3日(金)18時30分から海外技術者研修協会にて開催される予定です。研究発表会となりますので、奮ってご参加ください。現在、発表者を募集しております。
研究会に関する問い合わせは、ビジネス日本語研究会事務局・神吉宇一までお願い致します(uichi.kamiyoshiaots.or.jp)。
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