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活動


第6回ビジネス日本語研究会 報告


研究会2年目最後の第6回研究会は、「ドタキャンなし」記録更新中で50名近い方の参加がありました。毎年2月は、会員からのビジネス日本語研究にかかわる報告の場としていますが、応募者の中から、今まであまり発表されていなかったと思われる内容の3つの報告をお願いしました。また、議論の時間をなるべく多くとるため、発表時間10分、質疑20分で行いました。3つの発表内容と議論は以下となります。


報告1:「ビジネススキルとビジネス日本語教育の領域‐日本語母語話者ビジネス関係者の意識に探る双方の混乱-」粟飯原志宣(香港大学専業進修学院)


報告1

日本語母語話者ビジネス関係者に対する半構造化面接から①コミュニケーション能力、挨拶、報告など言語運用や言語行動は、言語教育の領域外であると考えている。②日本語教育とビジネス日本語教育を別な物としビジネス日本語教育を日本的企業文化におけるビジネススキル教育と考えているーといった傾向がみられたが、こうした考えの上のBJニーズに対し、語学教師や研究者はどのように対処すべきか。
*ビジネス日本語の範疇について、同化について、議論がされた。また、日本語教師が抱え込まないことについての意見もあった。


報告2:「社員の日本語コミュニケーション能力を伸ばす技法-ビジネス現場における会話の分析を通して-」梅村弥生(イーストウエスト日本語学校・東京大学大学院総合文化研究科)


報告2

中国蘇州の日系企業で日本語教育アドバイザーとして約3年関わる中で、仕事中の日本語会話を録音・分析を試みた結果、会話において、日本人側が行う修復の技法によって、中国人社員が日本語を習得しやすい場合と習得しにくい場合があることに気づいた。また、日本語・中国語の同時学習の試みについても報告された。
*日系企業内現場からの貴重な報告であることから、日本人社員との協働についての質疑が行われた。


報告3:「企業研修生の為のコミュニケーショントレーニング」
児崎静佳、斎藤潤一、松本知子、倉本文子(カイ日本語スクール)


報告3

業務に於けるやりとりが成立しないことが赴任時の日本語能力レベルの高低に関わらず報告されることから、語学の習得だけではこの課題は解決できないと考え、「企業研修生の為のコミュニケーショントレーニング」という授業を開発した。図形、部品・工具、LEGO、風呂敷、ソガメ折り、などを使い、説明する側、聞く側に必要なスキルを育成するという実践とその振り返りを報告。
*説明側、聞く側のほかの観察者の役割について、また、この活動が企業研修の中でどのような役割を占めるのかについてなどの質疑があった。


今後も様々なビジネス日本語研究の共有が必要と思われる。引き続き、研究会ではさまざまな研究や実践報告の発表とその後の議論による共有を図っていきたい。



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