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活動


第9回ビジネス日本語研究会 報告


"我輩は外人である.名前はまだない"


2013年2月8日(金曜日)武蔵野大学有明キャンパスにて第9回目の研究会が盛況裡に終了致しました。

強い潮風が肌をさすなか,ご参集いただいた49名の会員・非会員の皆様、ありがとうございました。

今回は,吉祥寺にあるIT企業ティー・マーク株式会社代表取締役社長であり,在日米国商工会議所アジアビジネス委員会共同代表も務めるブライアン・ノートン氏をお招きして,初期夏目漱石ばりの諧謔に満ちたお話しをうかがいました。

ノートン氏は20代前半に来日し,岡山県でただひとりの英語助手として県内を巡回していました。当時地域では珍しかった外国人として、子どもたちから「ガイジン,ガイジン」と囃され,あるとき思い立って,"我輩は外人である.名前はまだない"と,のたまったところ,子どもたちに受け入れられ愛されたというエピソードの持ち主です。

その後一度アメリカに帰り,27歳で再来日,友人に誘われ島根県で起業,東西に長い島根県を東は松江から,出雲,大田,浜田を経て,西の益田まで車を駆ること5時間を日帰りで往復するという日々。

しかし…仕事に失敗し,倒産。多額の借金を抱えた。借金を返済するため,東京の英会話学校でモーレツにアルバイトに励んだ,という。その当時の一日の生活費は1,000円。1年半で返済した。そのとき貸してくれた恩人を島根に訪ねたところ,まさか返してくれると思わなかったと感激され,以降一層強く「信用」の大切さを肝に据えた。さらにその返済中に毎日,日経新聞を辞書と首っ引きで読み,くりかえし出てくる経済関係,社会関連の語彙を獲得していったという,素晴らしい学習法を紹介してくれました。

ノートン氏の講演のあと,2012年12月18日の移民政策研究所のシンポジウムでノートン氏の口跡にふれ感激し,今回の実現に漕ぎつけた企画担当の二人から,グローバルビジネスについて追加の問いを投げかけ,さらにフロアからも多くの質問が寄せられました。

ノートン氏の卓説のごく一部を当日参加できなかった方たちにもお裾分けしましょう。曰く,


  • 日本の入国政策は(他国と比較しても)オープンである.問題は,日本の企業が外国人を使い慣れていないことである。
  • 外国人エンジニアの75%は社員数1,000人以下の中小企業で働いている。
  • 日本の大手企業の40%は,外国人を採用したことがない。
  • 外国人採用に踏み切れない理由として挙げられているのは,日本語の問題,そして平均して3年から5年して転職してしまうという問題である。
  • ローカルな仕事には限界がある。しかし,グローバル市場は日本人だけでは乗り切れない。
  • 外国人が日本人の仕事を奪うなどということはあり得ない。新しい分野を開拓すべし!
  • 外国人側には,"粘り強さ""二枚腰"が必要。日本では,一回であきらめちゃだめ(ノートン氏の実体験から)。
  • 確信を持って言えること。日本に来る外国人は基本的により良い生活をおくりたいと思っている。その思いは必ず日本にも裨益する。
  • 優秀な外国人を安定雇用するためには,仕事面,生活面にわたる同国人・外国人間の協力コミュニティが不可欠である。
  • 最後に,こんな図をホワイトボードに描いてくれました。

グローバル企業     ローカル企業
知名度     市場
グローバル     グローバル
例   (トヨタ) グーグル CNN アップル
グローバル     ローカル
例 マクドナルド ルイヴィトン ユニクロ
ローカル     ローカル
例   JR NTTドコモ パソナ
ローカル     グローバル
例  トヨタ ニコン パナソニック

いかがですか。もっと聴いてみたいと思いませんか?


さて、では次回です…


いよいよ第10回研究会は、2013年6月14日(金)18:30~20:30まで政策研究大学院大学で開催される予定です。「世界一受けたい授業」の橋本久義先生をお招きし、中小企業についてお話いただく予定です。詳細はHPとメーリングリストでお知らせ致します。


次回は2月8日、武蔵野大学で開催の予定。


報告者: 春 原 憲一郎(研究会幹事/海外産業人材育成協会)
企画担当:春原・神吉宇一(研究会事務局/海外産業人材育成協会)

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