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ビジネス日本語研究会 第12回研究会報告(2014.6.13)

ビジネス日本語の指導者に求められるスキル・能力とは?

第12回研究会は「ビジネス日本語の指導者に求められるスキル・能力とは?」というテーマで,6月13日(金)に早稲田大学にて実施しました。当初,2月に予定していた会でしたが,大雪により中止となり,今回改めての実施となりました。

今回の研究会の参加者は39名でしたが,約半数が非会員で初めて参加される方でした。また,参加者の属性として,3/4程度の方が実際にビジネス日本語を教えている教師でしたが,その他にも,ビジネス日本語教育のコースデザインに携わっている方,ビジネス日本語教育の試験に関係している方,ビジネス日本語教師の採用を行っている方など,教師以外の参加者も一部にいらっしゃいました。

研究会では,2時間の全体を通して,グループワークを中心に進めていきました。まず,参加者間のアイスブレイキングとブレインストーミングを兼ねて,自己紹介とそれぞれが考える「指導者に求められるスキル・能力」について簡単に意見交換しました。その後,研究会幹事にて作成した「指導者に求められるスキル・能力Can-Do Statements」の試案をお渡しし,その内容を参考にしながら,グループで,具体的なCDSの作成を行いました(作成したCDSのExcelファイル)

グループは6グループで,各グループ6〜8名でしたが,さまざまな観点から活発な意見交換が行われました。各グループが議論したテーマは以下です。

  • インターンシップについて
  • コースデザインについて
  • 異文化・異文化教育について
  • 対象別コースデザインについて
  • 教育としてのビジネス日本語教育について
  • ビジネス日本語教育における「応用能力」について

また,このテーマを踏まえて,ビジネス日本語担当者がどのように企業との交渉力を持っていくかという議論をしていたグループもありました。本当にさまざまな意見が出てきて,企画した幹事としても,多くの示唆を得ることができる会となりました。アンケート結果から,2時間という短時間ではなく,1日の研修をしてほしいというニーズもありましたので,今後,開催を検討していきたいと思います。

今回の企画は,指導者に求められるスキル・能力を明確化しましょうという目的がありましたが,それ以上に,ビジネス日本語教育のある種の「標準」を作ることを目指す取り組みの一環として考えていました。ビジネス日本語研究会が発足して4年目となりました。研究会でも,またそれ以外のところでも,さまざまな事例については,一定の蓄積ができてきています。一方で,事例の話ばかりで,事例を踏まえたある種の「標準」ができていないという課題もあると考えています。日本語教育業界が取り組みビジネス日本語教育に対する社会的プレゼンスを向上させたり,質の維持・向上を図ったりするために,今回のような取り組みを通して,研究会として「標準」を作り,ビジネス日本語教育の大きな方向性を作り出していくことができるようにしたいと考えています。

次回研究会は11月21日(金)18:30から,武蔵野大学有明キャンパスで行います。涼しくなるころにはご案内をしますので,ぜひ多くの方にご参加いただければと思います。

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